2014年12月13日土曜日

HOTLINE TOKYO 10th『FTL: Faster Than Light』を振り返る

参加を表明しておきながら、座談会中盤頃まで自宅ですっかり眠り込んでいた私(Mozu)が、動画を観て個人的に気になったポイントをざっくりまとめてみました。

座談会の模様は以下の動画で確認できます。





参加者のプレイ状況など(00:08:10)

参加者全員のプレイ状況、『FTL: Faster Than Light』の評価について。参加者名が各人のTwitterアカウントへのリンクになっています。

ターコイズ
  • レーティング  2.5(クリアできなかったから)
  • プレイ状況  7時間くらい。Easyでラストセクター未到着
  • 好きな点  どんどん学んでいけるところ
  • 嫌いな点  難しい。シレンのジェノサイドの巻物みたいなゲーム上のテンション上がるところに乏しい(シレンプレイヤーである妻が言うには「合成の壺」入手したとき)。破綻なくバランスはいいかもしれないけど、寂しい。はぐれメタルに会いたい、といったような気持ちがある
hahaha
  • レーティング  4.0
  • プレイ状況  20時間Easyクリア(拡張ありなしともに)
  • 好きな点  最初は運が9割くらいだと思ってたけど、意外と運ゲーではなくて、そこに気づく過程が楽しい。RTSが好きなのでBoardingが好き
松永
  • レーティング  4.0
  • プレイ状況  9時間くらい。Easyクリア
  • 好きな点  いちばん好きなのは音楽。曲自体もいいけど、フェードイン・フェードアウトが非常にうまい。個人的にはビジュアルも素晴らしい。宇宙を舞台にした典型的なモチーフがゲーム上に盛り込まれていること。ストーリーを現すフレーバーテキストがよい。テキストが順次表示されるタイプではなく、一括で表示される冷酷さがクールというかよい。ゲームブックを読んだときの感覚。「あれってボードゲームでカードを引いたときの感覚だよね(死に舞)」
音楽の話が出たので、私が個人的に印象に残っている曲を貼っておきます。

Antouchable
  • レーティング  評価不能
  • プレイ状況  1時間弱しかやってない
  • 好きな点  フレーバーがよい。特に反乱軍が左からどんどん迫ってきて危機感を煽ってくるとこ
ニカイドウ
  • レーティング  5.0
  • プレイ状況  24時間ほどプレイ。Easyクリア
  • 好きな点  ルールが秀逸。宇宙ものの典型的な要素がちゃんとゲーム内に完成した状態で取り込まれている。フレーバー、ストーリーもいいけど、ゲームプレイ中に艦長のような気持ちになれるところがすごくいい
F.E.SHEEP
  • レーティング  4.5
  • プレイ状況  50時間以上はやっている。非拡張Normalクリア(拡張ありは未クリア)
  • 好きな点  あ、これローグライクって感じ。ローグライクって聞くと「マップだけ変わってやること変わらねーゲームだろ」って無意識に身構えちゃうんだけど、プレイヤーの戦術とかもきっちり切り替えていかないといけないところが「まさにローグライクだな」という感じでよい。あと音楽よい。スペースオペラのよくあるシチュエーションが盛り込まれてて、いろいろと想像できるとこ
  • 嫌いな点  イベントであっけなく仲間が死んでしまうところ。もう一段階あってもよい。運だし。そこが-0.5
死に舞
  • レーティング  4.0
  • プレイ状況  40時間くらい。Easyクリア(拡張ありなしともに)
  • 好きな点  プレイをはじめやすい。思うどおりにビルドするゲームじゃなくて、どっちを伸ばしていくかという選択のゲーム。例えばショップと言いつつ、ショップじゃないとことか。麻雀っぽい

私は7時間ほどプレイしてEasy未クリア(ラストセクターには到達)です。
ラストセクターであえなく宇宙の藻屑と化しました
レーティングで言うと3.5くらいかな、と思います。リアルタイムっぽく見せていて実際にリアルタイムで操作をするのですが、任意のタイミングで一時停止できるので実際にはターンベースライクなプレイ感覚であり、忙しさを感じる局面が少なかった(慌てている場合を除く)のは好きでした。

ただ、武器の説明とか情報が少なすぎかな、と感じたのでその点はマイナスです。

また、hahahaさんが言っているように「一見、運に縛られているかのように見える部分が、自身のプレイング技術上達によってそうではないとわかってくる」部分は最初特に運ゲーに見えることもあってとても素晴らしいです。敵味方ともにかなり近い状態で戦闘しているため、「敵にやられて嫌なことをやればよい」というフィードバックが得られることが功を奏しているのではないでしょうか。
僕にとってすごくおもしろかったのは、今まであったスペースオペラの状況をうまくゲームに落としこんでいる感覚が強かったところ(死に舞)
という言葉が出ていたり、多くの参加者が指摘していることから、私がスペースオペラというものをはっきりと思い描けないどころか、「スペースオペラ」と聞いて『スペースチャンネル5』という別物を想像してしまった点が評点を下げた原因ではないかと思います。

似ているゲーム、比較したいゲームとして挙げられたもの(00:24:30)

事前に行ったアンケートでの回答を含む。
  • 『Star Command』
  • 『ときめきメモリアル』
  • 『片道勇者』
  • 『利子20階』
  • 『This War of Mine』
  • 『宇宙の話』
  • 『Child of Light』
  • ノンフィールドRPG全般
  • TRPG『トラベラー』
  • ボードゲーム『スペースアラート』
私が思っていたのは『Of Orcs and Men』というゲームの戦闘システムです。

『Of Ocrs and Men』ではオークとゴブリン、2人のキャラクタを同時に操作して戦うのですが、ボタンを押して攻撃ではなく、「この技を使え」という予約を行って同時攻撃、あるいは分散して敵を各個撃破などしていきます(『Dragon Age』シリーズの戦闘が似ているそうです)。リソース配分して戦う部分で似ているように感じたということですね。
『Of Orcs and Men』を最近プレイした、ということも影響していると思います
アンケートで指摘があったという『ときめきメモリアル』というのは納得感があります。同じくコナミのパワプロシリーズに収録されているサクセスモードも「ランダム要素で増減する限られたリソースを変換していって最終的なゴールを目指す」という感覚から似ているものを感じます。

座談会の中で「数字と遊んでいる印象がある」という言葉が出てきていて、私も同じように感じました。ビデオゲームというよりアナログゲームっぽい味わいがあります。余談ではありますが、開発のSubset Gamesの方々は元々ボードゲームがたいそう好きなのだそうです。

ストラテジーゲームとの比較(00:33:35)

松永さんの指摘。
一般的にストラテジーでは「側面から叩く」とか「背後から奇襲する」といったユニット同士の位置関係が重要になるが、『FTL: Faster Than Light』では(たぶん意図的に)省かれていて、必ず正面切っての撃ち合いになる。加えて武器の射程みたいなものがない。ノンフィールドRPGっぽいというのはおそらくそういう部分ではないかな、と
死に舞さんは次のように続けています。
距離感がないゲーム、みたいなところがあるよね
ここらへんの距離感や空間としての広がりを認識できないデザインが、あとで出てくる「数字と遊んでいる印象がある」という言葉につながっている気がします。

好きな戦術(00:51:00)

死に舞  シールド4枚とCloak。レーザーメインでミサイルも一応用意
F.E.SHEEP  ダメージを減らすこと重視。シールドを剥がすレーザーとイオン兵器で敵の攻撃を足止めして倒す
ニカイドウ  とにかく武器を積む。超火力で圧倒する
松永  回避率アップを重視して、エンジン強化に進む。あとはレーザー2本とミサイル1本
hahaha  Clone Bay(拡張版に収録)によるゾンビ戦法
ターコイズ  Reverse Ion Fieldでイオン兵器を無効化

私も持久戦メインで考えていて、イオン兵器で敵船を無力化したところを叩く、という戦い方でした。
The Torusの初期武装として積まれているIon Blastは回転が早いため、レベルアップも早くお気に入りです
乗組員の配置がわからなくなるのは、FTLあるあるなのですが、ターコイズさん(の妻)が言うような「ミサイル」とか「パイロット」とか命名しちゃうのはやらなかったかなー。あまりにドライすぎるw
私はデフォルトネームを重視するタイプなので、いじったことはありません
↓この言葉もよかったw
焼き死ぬ敵の乗員を見るためにセンサーアップグレードするみたいな(F.E.SHEEP)

パーマデスについて(01:07:03)

たしかにパーマデスによる「あー、もう終わった……」という絶望めいた気持ちはありますが、F.E.SHEEPさんが言うように危険な状況下でも的確な判断を下してそれを回避するっていう楽しさがいいと思うんですよね。「無敵の城を作ったのに、それが陥落しそうになる。が、しかしそれを機転で回避!」みたいな。無敵、常勝がないからこそおもしろいのがローグライクだと思います。

あとやっぱゲームプレイにそのプレイヤーの性格が出るって話が好きです。
ゴリ押ししたくないってのがあるんですよ(死に舞)
あー、ゴリ押しが大好きなんですよ(ターコイズ)
こういうパーマデスのゲームだと慎重になっちゃう? それとも蛮勇になっちゃう?(死に舞)
あ、すっごい蛮勇(ターコイズ)
無茶苦茶行っちゃうの?(死に舞)
2人で妻とやっているときに言われるのは「なんでそっち行くの?」(ターコイズ)
とにかくポーズボタンをできるだけ押さないやつが偉い、みたいなそういう価値観を心の中に抱いているっぽい(ターコイズ)
プレイヤー視点について(01:41:00)

結局、このゲームのプレイヤー視点って何なの、という話。
英語版ではYouと呼びかけられる
これは死に舞さんが2つめに挙げてた「HALみたいなCPU(とかAI)」というのが夢があっていいですね。たしかにゲーム中に「You」に相当するキャラクタがいないのに呼びかけられるのは不思議な感じがあるような。

ニカイドウさんが言うような「操縦桿握ってるのが自分で、死んだら別のキャラに感情移入する」という人も少なくはなさそうです。

個人的に気になったトピックをまとめました。「宇宙蜘蛛ガチャ」なる謎ワードや有志翻訳が素敵という話など、この記事では取り上げていないものも多々あるので、HOTLINE TOKYOに興味を持った方や『FTL: Faster Than Light』が好きという方はぜひ動画も見てみてください。

HOTLINE TOKYOではいつでも参加者を募集していますよ。それでは!

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